希望のない人から、夢のある人へ ヨシュア記14章7~12節

今日は希望について話します。あなたは希望を持っていますか。
「はい。私も希望を持ってます。今朝、目覚ましをかけわすれて、遅刻しました」という人は希望じゃなくて、寝坊。「お料理のキンピラに使う野菜ならもってます」という人は、ゴボウ。「最近、忙しくてね」と言う人は、多忙。

 現代人の多くは希望が持てないでいます。理由が4つぐらいあります。
1)自分の能力に限界を感じ、自分に自身がもてない。
2)社会は不平等で、冷たい。
3)今までの経験や、失敗が夢を奪っている。
4)新しい事への恐れ。やっても無駄、どうせできやしないと諦めてる。

1、希望は神ご自身のうちにある

 今日の登場人物エフネの子カレブから、希望について学んでみましょう。カレブは85歳。本来なら引退年齢をとっくに過ぎた人です。ところがです。カレブはこう言いました。

 どうか今、主があの日に約束されたこの山地を私に与えてください。あの日、あなたが聞いたように、そこにはアナク人がおり、城壁のある大きな町々があったのです。主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができましょう。
(ヨシュア記14:12)

 この時から遡ること45年前、カレブを含めた12人の代表が神に約束されたユダヤ人の定住予定地を偵察するために出かけました。詳しい様子は民数記13章1~33節にあります。帰って来て報告した10人は、征服するのは困難で、自殺行為だと否定的な内容を伝えました。カレブは、約束の地は「乳と蜜の流れる」素晴らしい地で、神がおられるので「必ずできる」(民数記13:30)と述べましたが、イスラエルの民は歓迎するどころか、彼を撃ち殺そうとまでしました。それで、不信仰に陥ったイスラエルの民は荒野で40年間を過ごし、地上での寿命を終え、約束の地に入れたのはカレブとヨシュアの二人と亡くなった人の子孫だけでした。

 カレブは40歳の時にも希望を持つ人で、85歳になってもその希望を持ち続ける姿勢に変化はありません。カレブの生涯は「主に従い通す」という言葉で特徴づけられます。(ヨシュア記14:8、9、14節、申命記1:36)これが希望を持つ人生の秘訣です。

 ただエフネの子カレブだけがそれを見ることができる。彼の踏んだ地を、わたしは彼とその子孫に与えよう。彼は主に従い通したからだ。(申命記1:36)

 カレブは自分の能力を理由に約束の地を獲得できるとは考えませんでした。「主が私たちとともにおられるのだ。彼らを恐れてはならない。」(民数記14:9)カレブは希望の土台を神ご自身に置いていたのです。他の聖書の箇所でも、希望は神ご自身にあると繰り返し述べています。

 主よ。私は何を待ち望みましょう。私の望み、それはあなたです。
(詩篇39:7)
イスラエルの望みである方、苦難の時の救い主よ。(エレミヤ14:8)

2、希望は、今日を生き抜く力を与える

 希望とは何でしょう。希望はどんな役割を持つのでしょう。希望は人生の目標になります。希望は暗い人生の荒海に輝く灯台になります。希望はまた、今日の生きがいをもたらします。
希望があるなら、苦しみに遭った時に辛さに耐えられます。繰り返しの毎日でも、希望があるなら繰り返しに意味を与えてくれます。

 確かに終わりがある。あなたの望みは断ち切られることはない。
(箴言23:18)

 主は仰せられる。「あなたの泣く声をとどめ、目の涙をとどめよ。あなたの労苦には報いがあるからだ。-主の御告げー彼らは敵の国から帰って来る。あなたの将来には望みがある。(エレミヤ31:16~17)

 カレブは85歳でしたが、現代世界にも<遅咲き>の巨人たちが多数います。たとえば、ゴッホは27歳で初めてデッサンを勉強し始め、37歳で地上を去るまで絵を描きました。夢を実現させるのに遅いことはありません。
 カーネル・サンダースは40歳の時、6席しかない小さなレストランを開店、フライド・チキンがおいしくて繁盛したのですが道路事情が変化し撤退を余儀なくされました。夢を失わないサンダースは65歳でチキンのフランチャイズ事業に乗り出し成功しました。今の日本なら引退年齢を過ぎてます。
 66歳の乗馬選手として北京オリンピック出場を決めた日本選手がいます。95歳で100メートルを走りマスターズ世界新記録20秒69を打ち立てた日本男性もいます。
 これでもあなたは、年齢を理由に希望が持てないと言いますか。

3、あなたの希望を書き出そう

 あなたの希望は何ですか。紙に書き出してみましょう。

 希望といっても色々なタイプの希望があります。どんな夢でもかまいません。
a) 自分の夢や願い。
ヨーロッパ旅行。マイホームを買う。願った大学に入る。ハーレーのバイクを買う。
b) 自分の人格や内面に関わる希望
愛の人になる。勇気のある人になる。きよい人になる。
c) 自分の将来に関わる希望
健康になる。幸せになる。経済的に安定する。
d) 自分の働きに関する希望
生きがいのある仕事に就く。自分の賜物に合ったポジションにつく。神の栄光をあらわす仕事を行う。
e) 身近な人に関する希望
夫の幸せ、妻の喜び、親の生活、子供の将来などについての希望。
f) 人生の出直し
大きな挫折から立ち直る。夫婦関係を修復する。

 希望を実現させるためには、今日から始めることができます。
1) 希望実現のため祈り始める、そして、祈り続ける。
2) カレブのような人から励ましを受け、あなたも誰かのカレブになる。
3) できることを、今日始める。

 そうです、ヨーロッパ旅行に行きたいなら、今日1ドルを貯金箱に入れましょう。

さあ、始めよう。希望を神におきましょう。
 「信仰は望んでいる事がらを保証し、目に見えないものを確信させるものです。」(ヘブル11:1)