今日のキーワードは、「心の目を開いてください」です。これを持ち帰ってください。
もしも、霊的な視力検査が可能だったらどうでしょう。普通の視力検査と同じに検査ができたなら、ちょっとドキッとしますね。
パウロには見えていることが、エペソの人々には見えていませんでした。
1、パウロの祈り
今日の箇所は全体がパウロの祈りです。エペソのクリスチャンのためのパウロがささげたとりなしの祈りです。祈りの内容な以下のようになっています。
1)エペソ人の信仰と祈りを神に感謝(15~16節)
2)知恵と啓示の霊を与えてください(17節)
3)心の目を開いてください
a.神の召しによる希望(18節)が見えるように
b.聖徒の受け継ぐものの栄光(18節)を見えるように
c.信じる者に働く神の力の偉大さ(19節)が分かるように
「こういうわけで、私は主イエスに対するあなたがたの信仰と、すべての聖徒に対する愛とを聞いて、あなたがたのために絶えず感謝をささげ、あなたがたのことを覚えて祈っています。」(エペソ1:15~16)
パウロが最初に祈ったのは、感謝の祈りです。エペソのクリスチャンが持っている信仰と愛を喜んでいます。
信仰生活は、縦糸である主イエスへの信仰と横糸である身近な人への愛によって織られた美しい布にたとえることができます。必ず両方が必要です。
パウロは、「いつもでも残るものは信仰と希望と愛です。」(第1コリント13:13)と述べています。そうすると、エペソの人々には希望が欠けていた事が分かります。
それで、パウロは、「また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、」(18節)知ってほしいと願ったのです。
希望、それは、未来と今の自分をつなぐ糸です。エペソの人々には、希望が必要でした。
1850年代のことです。ニューヨークとカナダをつなぐ鉄道が必要でしたが、流れの速いナイアガラ川には通常の橋を建設するのは不可能でした。それまでの歴史で初めてとなるつり橋による鉄橋が計画されました。約250メートル先にある向こう岸に、太さ10インチのワイヤーをどうやって渡すかが問題になりました。ロバート・シューラーの本によると、子供の凧あげ大会で問題解決を図ったとあります。向こう岸にたどりついた凧の糸に徐々に太い糸を結んで、最後には太いワイヤーをつないだといいます。この凧あげ大会で優勝した少年は、ホーマー・ウォルシュだそうです。
あなたが主イエスを信じ、身近な人を愛す人になっているなら、信仰の糸を少しずつ太くして、未来につながる希望に変えることができます。
2、心の目を開いてください
パウロの祈りの中心は、心の目がはっきり見えるようになることです。
「また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか、また、神の全能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力がどのように偉大なものであるかを、あなたがたが知ることができますように。」(18~19節)
心の目とは、何でしょう。それは、神が本来人に与えてくださっていた洞察力ということができます。ただし、心の目は、罪や自己中心や傲慢さによって衰えることがあります。それで、多くの人は、パウロが見えている信仰の世界が見えないのです。
第2列王6:15~17には預言者エリシャの逸話が記録されています。エリシャに仕える若い者が朝起きて周囲を見渡すと、敵であるアラムの兵士が大挙して取り囲んでいました。あわてふためく若者のためにエリシャは祈ります。「彼の目を開いて、見えるようにしてください。」(第2列王6:17)すると、若者の目が開きました。天の軍勢が周囲の山々に満ちているのを驚嘆の目で見ました。エリシャには見えていたのです。
パウロはエペソの人々のために祈りました。心の目がはっきり見えるようにと祈りました。
心の目が開かれ、神の偉大な力を経験する道はどこにあるでしょう。それは、困難に直面した時に、あながたが信仰をもって動き出すときです。
あなたの番です。
1)心の目が開かれるように祈ろう。
あなた自身のために。また、あなたの身近な人のために。
2)神の力の偉大さを体験しよう
細い糸でも、神への希望を持ち始めるなら、やがて太いケーブルに変わります。
3)信仰をもって踏み出そう
信じて歩み出さない限り、何も始まりません。