今日の箇所は、エペソ人への手紙の結論といってもいいでしょう。
ポイントは、主のみこころを知ることと、御霊に満たされて歩むことです。
1、みこころを理解する(15~17節)
Be very careful, then, how you live(15節NIV)
自分の生き方に十分に気をつけよ。と英語訳聖書を読むと心にストレートに響いてきます。
そういうわけですから、賢くない人のようにではなく、賢い人のように歩んでいるかどうか、よくよく注意し、機会を十分に生かして用いなさい。悪い時代だからです。ですから、愚かにならないで、主のみこころは何であるかを、よく悟りなさい。また、酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです。御霊に満たされなさい。(エペソ5:15~18)
人生は短い。時代は悪い。人の心は放縦に傾きやすい。だから、主のみこころをしっかりと捉える必要があります。
主のみこころがどこにあるのか。今日は、以下の視点を使って多角的に考えてみましょう。
In Out
Yes No
スタート ストップ
ひとり 一緒に
やり直す あきらめる
愛す 愛される
動 静
まず、インとアウトで主のみこころを考えてみましょう。主は、あなたに今、何を身に付けるようにと言われていますか。つまり、インです。知識、経験、財産、人との出会い。しっかり吸収する事が主のみこころかもしれません。
その反対に、あなたが身につけたものを、誰かに、社会に与える時ではありませんか。仕事、伝道、教会、家庭で、受けたものを与えることが主のみこころだという人もいます。
同じようにして、いくつかの指標を補助線にして、主のみこころを祈りながら、聖書を読みながら、考えていきたいですね。
今はYESと積極的に応答する時かもしれません。あるいは、言えなかったNOを思い切って言うときかもしれません。悪い習慣にNO、自分を引き下げるしがらみにNO、主がそれを促していると気づきますか。
何か新しいことをする時かもしれません。あるいは、長く続けてきた事を止めて誰かに譲るときかもしれません。
一人になり、自分を深く見つめるときかもしれません。あるいは、他の人と積極的にネットワークを作るときかもしれません。
立ち上がってやり直すにも時があるし、すっきり諦める時もあります。心を込めて愛すべき人は誰ですか。本当は誰に愛してほしいのですか。
今が行動を起こすときかもしれないし、反対に我慢のしどころかもしれません。
あなたが望むことは何ですか。そして、主があなたに望んでおられることは、何ですか。
あなたが真剣に主の導きを求めていることは何ですか。
2、御霊に満たされる(18~21節)
エペソ1:13によると、主イエスを信じる人には聖霊が住んでいてくださることがわかります。だから、ここで言っているのは、御霊よ来てくださいと願うことではなく、御霊に導かれて歩むことを勧めているのです。
御霊に満たされなさい。(エペソ5:18)
この言葉は、命令形、現在形、受身形です。
命令形なので、クリスチャンなら誰でも御霊に満たされることを望みましょう。現在形なので、いつもその状態になれるように求めましょう。受身形なので、自分ではできないことですから、リーダーシップを御霊に明け渡しましょう。
大きな船が湾に入るとき、必ず水先案内人が船に乗り込みます。湾内の地形を熟知した水先案内人が船を安全に岸壁まで導きます。このとき、儀礼的にこういう質問をします。私が指揮権を取ってよいですか。
同じように、私たちも、自分という船を聖霊に明け渡して、最善の場所に導いてもらいましょう。
三位一体の神の第三位格の神、聖霊にゆだねて歩む。それは、なによりも安全で幸いな生き方です。
19~21節の言葉は、御霊に満たされた人がどんな歩みをするのかを示した箇所とも言えます。
詩と賛美と霊の歌とをもって、互いに語り、主に向かって、心から歌い、また賛美しなさい。いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝しなさい。キリストを恐れ尊んで、互いに従いなさい。(エペソ5:19~21)
この聖句によれば、聖霊に満たされた人には次のような4つの特徴があることが分かります。
賛美。交わり。感謝。仕え合う。
詩は旧約聖書の詩篇です。賛美は新約聖書時代の賛美歌です。霊の歌はオリジナルのプレイズといってもいいでしょう。
御霊に満たされた人は、何よりも神をたたえたくなります。そして、神をたたえる言葉が交わりの中心テーマになります。さらに、感謝が言葉を継いで出てきます。感謝とは、物事の明るい部分を注視する姿勢のことです。そして、最後には、具体的に体を動かし賜物を用いて仕えるようになるのです。
使徒の働きには、ペンテコステで聖霊に満たされた使徒たちの様子や、救われたクリスチャンの様子が書いてありますが、初代教会の雰囲気と19節から21節の内容はみごとに合致します。
自然に神さまのことを語りたいとき、気づいたら神をたたえていた。辛い環境でも主に感謝している。自分から、誰かを助けているし、仕えることが喜びになる。それは、御霊に満たされている印です。
ニューヨークの医者で、名声と地位と富を築いた男性がいました。このままの人生でよいのか、他の道があるのか、神のみこころを求めました。
44歳のとき、彼は妻クララとともに江戸時代だった日本に宣教師として出かける道が示されました。
日本に着くと、医師として日本人に仕え、日本語に聖書を翻訳し、ローマ字を作り、辞書を編纂し、大学を作り、主イエスの福音を伝え、教会を建て上げる働きを33年間続けました。彼の名は、ジェームス・カーティス・ヘップバーン。日本ではヘボンという呼び名で親しまれています。(James Curtis Hepburn、1815- 1911)
ヘボンは、主のみこころを求め、御霊に満たされて主と人々に仕えた素晴らしい主の僕でした。
あなたは、44歳になっていますか。遅くありません。主は、あなたに何を期待しておられるのですか。
ヘボンのような大きな働きとは無縁だとしても、私たちも御霊に満たされて歩みたいですね。そのために、謙虚な心で主の助けを祈り求め、主のみこころを知るために聖書を読んでいきたいですね。
→あなたの番です
□主のみこころを理解して、賢く生きよう
□御霊にリーダーシップを取ってもらおう
□賛美と交わりと感謝と仕え合う喜びを体験しよう