「羅針盤シリーズ」が今日から5回連続でスタートします。
ご存知のように、羅針盤は船に取り付けられた計器です。どんなに海が荒れても東西南北を教えてくれて、どこに進むべきか示してくれます。私たちの生活にも羅針盤が必要です。
クリスチャンにとって最も基本的な価値とは何か、核となるものは何かを確認していきましょう。
ところで、東京ディズニーランドのスタッフの一人は、大地震の際にお客さんを安全に誘導し、自分の判断で売り物だったお菓子を無料で配ったそうです。東京ディズニーランドの基本ミッションが「すべてのゲストにハピネスを提供する」とあるので、それを臨機応変に対応したのですね。
さあここで、あなたは質問に答えてください。
Q:クリスチャンとして、どんな基本姿勢を持っていますか。
Q:あなたのモットーは何ですか。
Q:死ぬまでに成し遂げたいことは何ですか。
1、アナニヤの基本姿勢
ダマスコのクリスチャン、アナニヤは驚愕したはずです。神が突然語られたことも驚きですが、その内容がとんでもない内容でした。
さて、ダマスコにアナニヤという弟子がいた。主が彼に幻の中で、「アナニヤよ。」と言われたので、主よ。ここにおります。」と答えた。すると主はこう言われた。「立って、『まっすぐ』という街路に行き、サウロというタルソ人をユダの家に尋ねなさい。そこで、彼は祈っています。彼は、アナニヤという者がはいって来て、自分の上に手を置くと、目が再び見えるようになるのを、幻で見たのです。」(使徒9:10~12)
まず、アナニヤの基本姿勢が立派です。主の語りかけを聞いたとき、「主よ。ここにおります」と答えているからです。いつでも主に従う用意ができています、という心の基本姿勢ができていました。
ですが、悪名高い迫害者サウロを助けることには難色を示しました。それでも、神の説明を一旦受け入れると、自分が殺される危険を承知の上でアナニヤはパウロに会いに行き、主に言われたとおりを実行しました。(17~19節)
アナニヤは、「兄弟サウロ」と第一声を発しました。殺人者であり、クリスチャンの敵を兄弟と呼ぶアナニヤはあっぱれです。
アナニヤは、神から遣わされたという強い自覚を持っていました。これも、クリスチャンの基本姿勢としてとても重要な自己認識です。
そこでアナニヤは出かけて行って、その家にはいり、サウロの上に手を置いてこう言った。「兄弟サウロ。あなたが来る途中でお現われになった主イエスが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。」(17節)
→あなたの番です。
神に従う備えができていますか。
遣わされて今、生きていると自覚がありますか。
2、パウロの使命
サウロは、ダマスコのクリスチャンを迫害するために道を急いでいました。町まであとわずかという時、まばゆい光に照らされ、声を聞き、倒れました。
「彼は地に倒れて、『サウロ、サウロ。なぜわたしを迫害するのか。』という声を聞いた。彼が、『主よ。あなたはどなたですか。』と言うと、お答えがあった。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。立ち上がって、町にはいりなさい。そうすれば、あなたのしなければならないことが告げられるはずです。』」(使徒9:4~6)
サウロは混乱したはずです。クリスチャン捕縛は神のみこころと思い込んでいて、神に逆らう行為だとは微塵も思っていませんでした。主イエスの突然の語りかけは、サウロの生き方を根底から揺り動かしました。
サウロその時から、3日間盲目になりました。過去を見つめさせ、現在起きている事を思い巡らし、将来どう生きたらいいか、と真剣に考え、祈らせるための暗黒でした。私たちにも、こうした暗黒がやってくることがあります。それは、意義深い自己洞察の機会です。自分の基本姿勢を問い直すチャンスです。
「そこでアナニヤは出かけて行って、その家にはいり、サウロの上に手を置いてこう言った。『兄弟サウロ。あなたが来る途中でお現われになった主イエスが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。』」(使徒9:17)
アナニヤは、主から聞いたサウロの使命を伝えたことでしょう。
「しかし、主はこう言われた。『行きなさい。あの人はわたしの名を、異邦人、王たち、イスラエルの子孫の前に運ぶ、わたしの選びの器です。彼がわたしの名のために、どんなに苦しまなければならないかを、わたしは彼に示すつもりです。』」(使徒9:15~16)
選びの器。そうです、パウロは国際的に活躍する伝道者としての資質を身に付けていました。王の前でも卑屈にならない生まれつきのローマ市民であり、第一級の学者です。ローマ社会の共通語ギリシア語に堪能で、ヘブル語の聖書や難解な専門書も理解する完璧なバイリンガルです。
私は、主イエスの福音を全世界に伝えるために生きている。これが、パウロの基本姿勢ですね。
パウロはやがてアンテオケ教会の牧師となり、教会を育てた後に、自らが宣教師となりローマ世界へと出かけて行きました。
「けれども、私が自分の走るべき行程を走り尽くし、主イエスから受けた、神の恵みの福音をあかしする任務を果たし終えることができるなら、私のいのちは少しも惜しいとは思いません。」(使徒20:24)
私個人が心に持っている基本理念はこれです。
<イエス・キリストはまことの救い主。主イエスを信じ、主イエスと歩み、主イエスのために生きる人生には永遠の価値がある。>
あなたも、クリスチャンとしての基本姿勢をあなたなりの言葉にして、心に書き記してください。
あなたの番です。
□あなたが大事にしている信仰の基本姿勢は何ですか。
□世を去るまでに、必ず成し遂げたいことは何ですか。
□あなたの夢、ビジョンは何ですか。
□今日できる第一歩は何ですか。