信仰の基本姿勢を見直す「羅針盤シリーズ」。今日はその本論の4回目、育てる人になる、がテーマです。
ところで、スターバックスではバリスタと呼ばれる店員がコーヒーを作ってくれますが、グリーンのエプロンとブラックのエプロンの人がいます。ブラックのエプロンはコーヒーマスターと呼ばれるスペシャリストの印です。
あなたもクリスチャンになったなら、ブラックのエプロンを付けた人になりませんか。
1、プリスキラとアクラ
彼は会堂で大胆に話し始めた。それを聞いていたプリスキラとアクラは、彼を招き入れて、神の道をもっと正確に彼に説明した。(使徒18:26)
パウロを彷彿させる伝道者アポロが流星のようにエペソに現れ、ユダヤ人の会堂で主イエスの福音を語りました。学識、熱意とも申し分ありません。ただし、聖霊についての理解が不足していました。
そこでプリスキラとアクラの夫婦が自宅に呼んで、正確に教えました。夫婦に教えられたアポロはコリントに渡り、素晴らしい伝道・牧会を行いました。(第1コリント3:6)
実はこの夫婦、只者ではないのです。パウロは当初、二人の家でルームシェアしていました。1年6ヶ月、パウロから直接薫陶を受けたクリスチャン夫婦なのです。
プリスキラとアクラは、エペソで家の教会(第1コリント16:19)を作り、ローマに移動するとそこでも家の教会(ローマ16:5)を作った伝道的な夫婦でした。また、パウロの命を救い出した、牧師を心底サポートする信徒の鏡です。(ローマ16:3~4)
青年たち、結婚したならこの夫婦の生き方をモデルにしましょう。すでに結婚している人たち、今から目指しましょう。人を育てる人がどんなに成長するのか、プリスキラとアクラはその実例です。
2、人を育てること
教会には、信仰年数何十年という人がいます。ですが、「どうしたら、クリスチャンになれますか。クリスチャンとして生きるには、どうすればいいですか」と質問されると、牧師に聞いてください、としか言えない人がたくさんいます。
スターバックスのバリスタになれる知識も経験もあるのに、お客さんの立場で満足しているクリスチャンが多すぎるのです。
1)主イエスの基本戦略
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう」(マルコ1:17)
主イエスは、自分が世を去った後のことを考えておられました。主イエスは群衆にではなく、弟子にフォーカスしておられるのです。福音書を詳しく読むと、主イエスが驚くほど多くの時間を弟子たちに費やし、実地訓練をされていたことが分かります。
また、主は、あえてエリートを集めませんでした。怒りっぽい欠点を持つヤコブとヨハネ(雷の子=マルコ3:17)、冷酷でなければ勤まらない収税人の過去を持つマタイ、内にこもる懐疑主義者トマス、でしゃばりのペテロ、暗闇を抱えたユダ。このように、普通の人こそが弟子として作り変えられるという手本を示してくださいました。
これは、私たちへの大きな励ましです。3年たった弟子たちは、みごとに主イエスの代役を果たせるまでに成長しました。
2)次の次の次
パウロは、人を育てる場合、全部で4代を念頭に置くように教えています。
多くの証人の前で私から聞いたことを、他の人にも教える力のある忠実な人たちにゆだねなさい。(第2テモテ2:2)
まだ、誰にも聖書を教えたことのない人は、それを始めてください。教える人が最も多くを教えられるのです。
パウロ→テモテ→忠実な人→他の人。パウロは、次の次の次、つまり4代を意識してテモテに教えていました。
3)人まね小猿
「私のようになってください」(ガラテヤ4:12)
「兄弟たち。私を見ならう者になってください」(ピリピ3:17)
人を育てることは簡単です。私のそのままを真似ればいいのです。これが、主イエスの生き方であり、パウロが実行したことでした。
困ったな、と感じる方は、自分のクリスチャンとしての歩みが不十分と気づいた人です。そうであっても、あなたが達しているところまで、他の人を引き上げてください。誰かをケアするうちに、あなたも強められ整えられます。
多くの若い女性たちは、そのようにしてママになります。お母さんの責任感や忍耐力、思いやりや犠牲などは、on the job trainingで身につくものなのです。
伝道団体ナビゲーターの創始者ドーソン・トロットマンといえば、カリフォルニアに住む者としてとても身近に感じます。トロットマンはLAで生まれ、1934年ロングビーチの海岸でミニストリーを始めました。一人の水兵を救いに導き、彼を訓練して伝道できるクリスチャンに整え、その水兵が他の人を救いに導きました。このミニストリーは連鎖して拡大し、第二次大戦前後に1000人のクリスチャンが生まれたといいます。
大伝道者ビリー・グラハムが、生涯で最も感銘を受けた人物と評したのがドーソン・トロットマンでした。
さあ、あなたも福音の種をまきましょう。そして、その人を育てましょう。あなたのような人を育ててください。私たちは、誰かを救い養うために、新しく生まれたのです。
あなたの番です→
□あなたが育てる人は誰ですか
□生活、仕事、教会生活すべてを見せて、私のようになれば良いと言える人になろう
□4代先を見て、育てましょう