ヨシュア記2:1~24 赤い目印

人生は戦いだ。生きていれば、戦いの場に引きずり込まれることが時にある。ヨシュアの戦い方から今日も学んでいきたい。キーワードは、斥候、行動、赤いひもの3つだ。


1、二人の斥候(1~7節)

ヌンの子ヨシュアは、シティムからひそかにふたりの者を斥候として遣わして、言った。「行って、あの地とエリコを偵察しなさい。」彼らは行って、ラハブという名の遊女の家にはいり、そこに泊まった。(ヨシュア2:1)

ヨシュアとイスラエルの民は、ヨルダン川を挟んでエリコの対岸に当たるシティムにおり、戦闘の準備に取り掛かっていた。エリコはパレスチナ最古の町で、紀元前7~8千年頃から存在するオアシスの町。ヨルダン川から見ると、山を上る中腹に位置した城壁に囲まれた町で、約束の地を占領するための最大の難関とみなされていた。

ヨシュアは二人の斥候をひそかに派遣した。敵地を知らずに戦うことは、勇気ではなく無謀な自殺行為だ。斥候たちは、エリコの人々に気づかれないように、遊女の家に入り込んだ。
だが、エリコの人々はイスラエルの動向に目を光らせており、怪しい人物が町に入ったことを察知した。(2~3節)
遊女ラハブは、調べに来た人物に、二人が来たことを認めたが、帰って行ったと伝えた。(4~5節)事実はそれに反して、「彼女はふたりを屋上に連れて行き、屋上に並べてあった亜麻の茎の中に隠していたのである。」(6節)

 「行って、あの地を偵察しなさい」と神はあなたに言われています。
あなたの人生でも、斥候を送り出す必要がありませんか。目の前に立ちはだかる問題が大きすぎて、正面から向かって行けないときがあります。まず、斥候を送りましょう。入念に調べたほうが良いことがあるはずです。それは、本当に必要ですか。あなたのしようとすることは、いくらかかりますか。それは、神が喜んでくださることですか。

2、ラハブの信仰

 ヘブル人への手紙は、遊女ラハブを信仰の偉人のリストに加え、称賛している。ラハブが斥候の二人をかくまい逃がしたことがラハブの信仰の行いだと理解している。

信仰によって、遊女ラハブは、偵察に来た人たちを穏やかに受け入れたので、不従順な人たちといっしょに滅びることを免れました。(ヘブル11:31)

どこにラハブの信仰があるのでしょう。それは、第一に、ラハブがカナン人の偶像を神と呼ばず、イスラエルの神をヤハウェを呼んでいることから彼女の信仰姿勢が分かります。

主がこの地をあなたがたに与えておられること、私たちはあなたがたのことで恐怖に襲われており、この地の住民もみな、あなたがたのことで震えおののいていることを、私は知っています。(9節)

私たちは、それを聞いたとき、あなたがたのために、心がしなえて、もうだれにも、勇気がなくなってしまいました。あなたがたの神、主は、上は天、下は地において神であられるからです。(11節)

新改訳聖書で「主」が太字になる場合は、原文ではヤハウェ指します。ラハブは、ヤハウェが神だと告白しました。神が全世界の究極的な支配者であるので、パレスチナの土地がイスラエルに与えていることを認めました。

ラハブが、まことの神、主を信じるようになった詳しいいきさつは分かりませんが、危険を冒してまで斥候をかくまい、自分の信仰を行動で表しました。
後にラハブは救出され(6:25)、イスラエルの仲間と認められ、主イエスの系図にも名を記されました。「サルモンに、ラハブによってボアズが生まれ、ボアズに、ルツによってオベデが 生まれ、オベデにエッサイが生まれ」(マタイ1:5)

聖書知識を持っていることだけでは、あなたの人生は変わりません。信仰に裏付けられた行動があなたを変えます。「その人に行いがないなら、何の役にたちましょう」(ヤコブ2:14)
さて、あなたは、今週、どんな行動を取り、あなたの信仰を表しますか。もしかしたら、あなたのところに逃げ込んで来る人を助けることかもしれませんね。
3、赤い目印

 ラハブは、イスラエルが攻撃するときに自分と家族を助けて欲しいと願い出ました。(12~13節)二人の斥候は、かくまってもらった恩に報いて、救出を約束します。(14節)
 ラハブは、二人を城壁づたいに逃げられるように綱を用意し、ヨルダン川に戻らず反対方向の山に隠れ、3日後に川を渡るように助言しました。二人はそれに従い、無事に陣地に戻りました。(22節)

 二人の斥候は、ラハブの家の目印として「赤いひも」を手渡しました。この目印を窓に結んでおけば、イスラエルの兵士は危害を与えないと約束しました。

私たちが、この地にはいって来たなら、あなたは、私たちをつり降ろした窓に、この赤いひもを結びつけておかなければならない。また、あなたの父と母、兄弟、また、あなたの父の家族を全部、あなたの家に集めておかなければならない。(18節)

救い。赤。3日。この3つの言葉で、何かを連想しませんか。主イエスは私たちの罪を赦すために十字架で死に、赤い血を流し、3日後によみがえって下さいました。不思議な一致があります。この箇所もまた、十字架の予告の一つとみることができるでしょう。

滅ぼされてしまうはずの者が、赤い目印一つで救われる。福音とは、そういうものです。あなたが、まだクリスチャンでないなら、あなたの心の窓に赤いひもを結んで、外から見えるようにして、主イエスを信じます、私を滅びから救って下さいとはっきり祈り、告白して下さい。

あなたが赤いひもをしっかり心に結ぶなら、イエスさまはかたときもあなたを離れません。あなたを救うのは、主イエスが流してくださった赤い血です。

ラハブは言った。「おことばどおりにいたしましょう。」こうして、彼女は彼らを送り出したので、彼らは去った。そして彼女は窓に赤いひもを結んだ。(21節)

→あなたの番です
     あなたの人生にも偵察が必要です。よく調べ、祈りましょう。
     知識でなく、行動が、あなたを変えます。アクションしましょう。
     赤い目印を心に結びましょう。主イエスはあなたから離れません。