告白ときよめ 第1ヨハネ1:9

 メッセージシリーズ「やり直せる」は、今回で4回目になります。やめようと思っても繰り返してしまう問題行動が誰にでもあります。人によっては中毒症状になっている場合もあります。その根を絶ち切り、新しい自分を取り戻せるようにと願って私はシリーズを始めました。

 今日のポイントは、自分の過去を徹底的に見直すということです。英語で表現するならmoral inventory of ourselvesです。リック・ウォレン牧師は今回の学びの内容を以下のようにまとめました。


 正直に自分の心を点検し、自分の犯したあやまちを
自分と神と信頼できる人に告白します。



1、心の棚卸しをする 

 一人静かな場所で自分の人生を振り返りましょう。心に浮かんだ過去の罪を具体的に紙に書き出しましょう。以下のように聖書の言葉は、自分の歩んで来た道を振り返ることを勧め励ましています。

 詩篇139:23~24「神よ。私を探り、私の心を知ってください。私を調べ、私の思い煩いを知ってください。私のうちに傷のついた道があるか、ないかを見て、私をとこしえの道に導いてください。」
 
 哀歌3:40「私たちの道を尋ね調べて、主のみもとに立ち返ろう。」

 詩篇32:5「 私は、自分の罪を、あなたに知らせ、私の咎を隠しませんでした。私は申しました。『私のそむきの罪を主に告白しよう。』すると、あなたは私の罪のとがめを赦されました。」

 静かな場所と時間で以下のような質問をしてみましょう。この場合、あきれるほど正直でいることがどうしても必要です。

 □私の良くないところはどこだろう

 □罪悪感を感じることは何だろう

 □私は誰を傷つけただろう

 □今も強いストレスとなって私に襲い掛かる過去の罪は何だろう

 今、心の棚卸しを始めましょう。最低でも1時間くらいは必要です。静かな場所で一人になって自分を正直に見つめましょう。私は先週、公園の人通りの少ないパーキングに車を止め、シートを後ろに下げて、紙に書き出しました。

 私も、こうして自分を見つめることを定期的にしてきました。最初の一行がつらいところです。文字にするのはかなりの抵抗があります。それでも、勇気をもって書きましょう。漠然と書いてはいけません。具体的に書くのです。

 主イエスはルカ18章でパリサイ人と取税人の祈りを比較されました。「神さま。こんな罪人の私をあわれんでください。」と祈った取税人の心を評価されました。


  
2、注意:人のせいにしない

 私たちは、自分の過ちを人のせいにする傾向が強いですね。自分が万引きしたのは、取り易い場所に商品を置いた店員のせいだ、という理屈を言う人もいます。それは関心しません。正当化をやめましょう。自分の責任をきちんと認めましょう。



3、棚卸しが終わったら:神にゆるしを求めて個人的に祈る

 書き終えたら、自分の口で神に罪の告白をしましょう。この段階も勇気がいります。具体的に人の名前を出したり、行為を口にするというのは、神の前で一人で祈っても辛いことです。でも、逃げてはいけません。神にきちんと悔い改めましょう。

 第1ヨハネ1:9「もし、私たちが自分の罪を言い表わすなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます。」

 罪を言い表すという言葉は原文で、ホモロゲオーという言葉が使われています。ホモは同じという意味、ロゲオーは言うという言葉です。つまり、神が示してくださった事を、その通りですと認めることが告白なのです。神に罪を隠すことは不可能です。正直に認めましょう。

 神と取引するのではありません。盗んだ二倍のお金を慈善団体に寄付しますからおゆるしくださいというのは取引です。何度も気合を入れてあやまることでもありません。小学生の反省作文ではないので、ごめんなさいを何十回言っても意味はありません。神が示されたことを、そのまま認めることが告白の本当の意味です。


4、その次は:信頼できるクリスチャンに聞いてもらう

 このプロセスを終えると、心に大きな喜びと落ち着きがやってきます。良い意味で、開き直れます。人の言葉は気にならなくなります。だって、人の批判よりも数倍も厳しく自分を吟味したのですから、人の言葉などまったく気にならなくなるのです。本当の自分は、もっと、もっと悪いということが分かっているのですから。

 そうしたら、信頼できるクリスチャンに自分の罪の告白を聞いてもらいましょう。これは、リック・ウォレン牧師が定期的に実行していることだといいます。そういう姿勢を私は心から尊敬します。
 実は、クリスチャンの真実な交わりでは告白や罪のあかしが自然に行われています。あなたも、そんな場面に居合わせた経験があるかもしれません。聞いている私たちのほうが恥ずかしくなるくらい正直に罪の告白が行われるとき、私たちは皆自分の心の日記帳を知らず知らずにめくっているのです。人の罪の告白を聞きながら、自分の罪を思い浮かべて同じ痛みと解放を味わっているのです。

 ヤコブ5:16「あなたがたは、互いに罪を言い表し、互いのために祈りなさい」

 1997年10月4日ワシントンDCに50万人のアメリカ人男性が集まり、聖書のメッセージに耳を傾けました。プロミスキーパーズの歴史的な集会のことです。男たちは、地面にひれ伏して自分罪を告白し、聖書の原則に立ち返って生きると決心しました。家に帰った男たちは、妻や子供に、「俺が悪かった」と正直に語ったのです。
 自発的に、自分の心の棚卸しをしましょう。今週、時間をとって、自分を見つめてください。何かが始まります。

 さあ、あなたの番です。
 やってみましょう。