第1コリント13:1~13 愛の章

  愛について言及した最も美しい箇所が本章で、4~7節は必須暗記箇所の一つです。

1、どんな能力よりも価値があり、決して色褪せないもの

たとい、私が人の異言や、御使いの異言で話しても、愛がないなら、やかましいどらや、うるさいシンバルと同じです。また、たとい私が預言の賜物を持っており、またあらゆる奥義とあらゆる知識とに通じ、また、山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、何の値うちもありません。また、たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。(1~3節)

異言、預言、知識、信仰、慈善、殉教の賜物のうち、最高レベルの賜物を持っていたとしても、「愛がなければ、何の役にも立ちません」。(3節)

どんなに能力があっても、頭が良くても、仕事ができても、信仰が深くても、愛がないなら無意味なのです。

愛は決して絶えることがありません。預言の賜物ならばすたれます。異言ならばやみます。知識ならばすたれます。というのは、私たちの知っているところは一部分であり、預言することも一部分だからです。完全なものが現われたら、不完全なものはすたれます。(8~11節)

たとえば知識の賜物はすたれる時がきます。有名な神学者のアウスティヌスやルターが天国で栄光の主イエスの前に出て自説の神学を論ずることができるでしょうか。否です。私たちが主イエスとまみゆる日に、すべてが明瞭になります。

こういうわけで、いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です。(13節)

地上には、いつか朽ち果てるものと、永遠に残るものがあります。ならば、永遠に価値あることを行いましょう。男性諸君、愛を追及しましょう。


2、愛とは何か

愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。(4~7節)

愛とは何でしょうか、4~7節を読んで分かるのは次の4つの事です。

1)他者をありのまま受け入れる、寛容。
2)自分から出発する、親切。
3)心のブレーキを踏んで、周囲に愛を届ける。
4)どんな時にも、苦しむ他者をサポートする。

1)ありのままを肯定する

「愛は寛容であり」とあります。寛容は、すべての愛の基本姿勢です。自分中心の発想から離れて、相手を大切にする姿勢です。

 かつてのパウロは、寛容が最も似合わない男でした。律法の理解と儀式の順守に全エネルギーを注いだからです。クリスチャンに対して不寛容の態度を貫き、クリスチャンを虐待しても殺害しても罪意識は感じませんでした。ですが、主イエスに出会って180度変化しました。愛が最も大切だと悟り、愛のスタート地点が他者の肯定であると知ったのです。寛容。それは、コリント教会の人々に一番必要なものでした。

愛とは自分の物差しで人を測らず、ありのままで受け入れることです。イエスさまは、私たちの弱さと欠点と偏りを、そのまま受け入れてくれました。

 あなたの周囲に大嫌いな人がいますか。まず、寛容になってみましょう。
 

2)自分から親切にする

 親切とは、相手の必要を察知して、先回りしてその必要を満たすことです。

  主イエスは、「何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい」(マタイ7:12)と言われました。それこそが親切です。親切は、自発的で、クリエイティブで、必ず行動を伴います。ちょっとの勇気があればできます。

3)心のブレーキを踏む

<~をしない>という事が8回続けて書いてあります。「また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。」

愛とは、心のブレーキを踏むことです。人の心は斜面に置いたボールのようなもので、そのまま放置すると悪い方にころがります。だから、ブレーキを踏むだけで、花の香りのように愛が広がり、周囲はほのぼのします。心のブレーキを踏めば、人間関係の交通事故はなくなります。

あなたの心のブレーキは、どこが弱いですか。

4)苦しむ他者をサポートする

 「すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。」

 これは、身近な誰かが苦しむ時の愛です。誰かに雨や嵐がやって来ても、愛で支えます。どんな状況になっても、大切な人が困難を乗り越えられると信じてサポートを惜しまないことです。あなたが、傘となり盾となり毛布となって愛で包み守るのです。

 もう一度、4節から7節を読みましょう。今の私に必要な言葉はどれですか。そして、誰を愛しますか。

 ベンゲルという人がこう言いました。「愛こそが、私たちを神に似た者に作り変えてくれる」


→あなたの番です
 □愛は寛容であり、愛は親切です。
 □今週、身近な人を愛しましょう。