ベニヤミン 創世記43章

1、ためらい

 「もし私たちがためらっていなかったなら、今までに2度は行って帰って来られたことでしょう。」(創世記43章10節)

 高齢のヤコブ(イスラエルと呼ばれている)は大家族の長であったが、執着、溺愛、わがままのため、適切な決断ができなかった。エジプトに息子達を派遣し、穀物を買い付けないと一族が死に絶えてしまう。
ヤコブの目を覚ましたのは、4男ユダの捨て身の提案だった。(9節)

 問題の種類によっては、先延ばしすればするほど悪化する事がある。虫歯を放置したら良い事はひとつもないのと同じだ。<ためらい>それ自体が、自分を窮地に追いやる。
 
 あなたが今、ためらっていることは何ですか。良い事なのに、行動を起こさないのはなぜですか。神が喜ばれると知っていながら、あなたは動かない。今が、アクションを起こすときだ。

2、全能の神

 神はかつて、全能の神としてご自身をヤコブに現したことがあった。

「神はまた彼に仰せられた。『わたしは全能の神である』」
(創世記35:11)

 そのときから約30年が過ぎていた。ヤコブは長い期間、横道にそれていた。ついにヤコブは神への全幅の信頼を取り戻した。

「全能の神がその方に、あなたがたをあわれませてくださるように。そしてもうひとりの兄弟とベニヤミンとをあなたがたに返してくださるように。私も失うときには、失うのだ。」(14節)

 あなたの信じている神は、お財布を無くした時に見つけてくれる便利屋程度のお方なのか。学校のテストで、4択問題の回答をくれるだけの方なのか。

 ヤコブは、全能の神にすべてを任せることにした。たとい大切なものを失うようなことがあっても、主の最善を信じることにした。

 羽根田敏さん夫婦はクリスチャン医師としてネパールの田舎の病院で2003年から07年献身的に働いた方々です。その間、ネパール王政に対する反政府運動が高まり、各地でデモ行進が起き、道路が封鎖されました。日本から来ていた女性ゲストの帰国に合わせ、危険を感じていた羽根田さんたちも帰国する決意をしました。唯一動いていた外国人観光客用バスを待って、バス停前のレストランで待つこと2日。ためらっていてはいけない、と最終手段に打って出ました。病院の救急車を出し、ゲストの女性には急遽患者になってもらい、点滴をしながら検問所を5、6箇所突破、無事にカトマンドゥに到着しました。レストランでともに聖書を学んだとき、不思議にも表を行進する数千人のデモ隊にも恐れを感じなくなりました。全能の神は、道を開いてくださいました。

 あなたは、全能の神を信じていますか。全能の神に自分自身と問題のすべてを、しっかりとお任せしましょう。